調停離婚からみる財産分与の相場

司法統計 家事23年度 第25表の 「離婚」の調停成立又は24条審判事件数-財産分与の支払額別婚姻期間別-全家庭裁判所
を基に財産分与の相場を考えてみました。

財産分与を取決めたのはわずか28%

平成23年の統計データでは、調停離婚、審判離婚の総数は、27,127件でした。 審判離婚数は極端に少ないため、この総数を調停離婚と考えて進めます。
この調停離婚成立の総数 27,127件に対し、財産分与の取決めがあったのが、7,638件です。

つまり、調停離婚のうち財産分与の取決めをしたのは 28% ほどしかありませんでした。

分与するほどの財産がないのか、財産分与の取決めが28%とは少ない気がしました。

1000万円を超える財産分与は10%

次に財産分与が有るとして取り決めたケースの財産分与の金額を見てみました。
結果は以下の通りです。

100万円以下、26.5%(2,024件)
100万円超200万円以下、12.6%(962件)
200万円超400万円以下、13.1%(1,002件)
400万円超600万円以下、8.2%(623件)
600万円超1000万円以下、10.2%(782件)
1000万円超2000万円以下、7.2%(553件)
2000万円超、2.8%(215件)
総額が決まらず測定不能、19.3%(1,477件)

財産分与を取り決めたとしても半数は400万円以下です。
財産分与が1000万円を超える件数は、 財産分与が有るとして取り決めたケースの10%ほどしかありません。
これは調停離婚全体の2.8%ほどですので、 1000万円を超える財産分与はごく少数といえるでしょう。

確かに、住宅ローンなどを抱えていれば、 財産より借金の方が多いというのも少なくないと思われます。
そこで、今度は、婚姻期間が10年未満、10年以上20年未満、20年以上で 財産分与の額を調べてみました。

婚姻期間が10年未満の財産分与の金額

調停離婚総数、14,568件 財産分与取決め有り、19.4%(2,823件)
100万円以下、44.3%(1,250件)
100万円超200万円以下、16.8%(473件)
200万円超400万円以下、12.5%(354件)
400万円超600万円以下、5.6%(157件)
600万円超1000万円以下、4.3%(120件)
1000万円超2000万円以下、2.6%(74件)
2000万円超、0.8%(23件)
総額が決まらず測定不能、13.2%(372件)

婚姻期間が10年未満ですと、財産分与の取決め率は19.4%と低く、 また、財産分与があっても44.3%が100万円以下と低くなっています。

婚姻期間が10年以上20年未満の財産分与の金額

調停離婚総数、7,726件 財産分与取決め有り、33.0%(2,550件)
100万円以下、22.6%(576件)
100万円超200万円以下、12.3%(313件)
200万円超400万円以下、13.9%(355件)
400万円超600万円以下、9.8%(251件)
600万円超1000万円以下、11.2%(285件)
1000万円超2000万円以下、5.9%(150件)
2000万円超、2.3%(59件)
総額が決まらず測定不能、22.0%(561件)

婚姻期間が10年以上20年未満の財産分与の取決め率は33.0%と、 3件に1件は財産分与を決めています。
また、財産分与の金額も29%が400万円を超える金額となっています。
婚姻期間10年未満の財産分与より高額で決着しているといえるでしょう。

婚姻期間が20年以上の財産分与の金額

調停離婚総数、2,265件 財産分与取決め有り、46.9%(2,265件)
100万円以下、8.7%(198件)
100万円超200万円以下、7.8%(176件)
200万円超400万円以下、12.9%(293件)
400万円超600万円以下、9.5%(215件)
600万円超1000万円以下、16.6%(377件)
1000万円超2000万円以下、14.5%(329件)
2000万円超、5.9%(133件)
総額が決まらず測定不能、24.0%(544件)

婚姻期間が20年以上の財産分与の取決め率は46.9%と、約半数が財産分与を決めています。
また、財産分与の金額も20%が1,000万円を超える金額となっていますので、かなり高額となっています。

婚姻期間から見た財産分与

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