データ(犯罪白書 平成21年版)でみる刑事事件

刑事事件を犯罪白書(平成21年版)のデータから調査してみました。

平成21年版 犯罪白書のデータから計算すると、刑事事件のデータは下記のようになります。
1.不起訴率は56.5%
2.不起訴のうち起訴猶予は92%
3.裁判確定人員の有罪率は99.9%
4.有罪のうち身柄が拘束されない罰金、執行猶予つきは94.3%
5.身柄が拘束される俗に言う実刑は5.6%

刑事事件川合

起訴前のデータから見えること

起訴前のデータは下記の2点になります。
1.不起訴率は56.5%
2.不起訴のうち起訴猶予は92%

このことから見えることは、 逮捕されても起訴されるのは半分以下ということです。
もっとも罪名ごとに不起訴率は違いますのでその点は注意が必要です。
罪名ごとの不起訴率はこちらのページを参照ください。

さて半数以上が不起訴ということはわかりましたが、 問題は不起訴の中身です。
実は不起訴の92%と、ほとんどが起訴猶予といういことがわかります。

つまり犯罪を認めている不起訴がほとんどで、 逆に嫌疑不十分、嫌疑なしなどの不起訴は極めて少ないことがわかります。

このデータからも刑事事件の場合、弁護士が情状弁護を主に 弁護活動することが理解できます。
昭和58年の犯罪白書の古いデータですが、
自白率は80%以上
というデータもあります。
このデータから起訴猶予を勝ち取るために、自白、情状、というのが刑事事件において、 弁護士の刑事弁護の流れというのがわかるかと思います。

痴漢などの場合、露出度の高い服を着ていたのでついむらむらと、など いろいろと言いたい事はあるかもしれませんが、 そんなことを言い出すと情状されませんので、 その点もきちんと説明して、素直に謝罪させる弁護士が 刑事事件の弁護士としては、よい弁護士と思います。

また刑事事件の弁護士は基本的に被害者との示談を成立させ、 被疑者に有利な状況をつくる立場にあります。
ですから、被疑者の謝罪文や被疑者家族の被害者に対する謝罪文なども チェックし、被害者の感情を逆なでしないかなど、 慎重に刑事弁護してくれる刑事事件の弁護士を選んだほうがよいです。

話がそれてしまいましたが、 上記のデータから見ても、素直に罪を認めたほうがよいことがわかったかと思います。
これが起訴前のデータから読み取れることです。

起訴後のデータから見えること

起訴後のデータは下記の3点になります。
3.裁判確定人員の有罪率は99.9%
4.有罪のうち身柄が拘束されない罰金、執行猶予つきは94.3%
5.身柄が拘束される俗に言う実刑は5.6%

基本的に起訴されれば、ほとんど有罪で無罪はありえないということです。
このサイトでも少し触れましたが、 厚生労働省の村木さんの無罪はすごいことです。

話を一般の刑事事件に戻しますが、 上記データから起訴されれば、99.9%有罪ですから、 基本的に刑事事件の弁護士は、起訴前の刑事弁護に力を入れます。

起訴前の勾留は最大23日間ですから、その間に示談を成立させ、 保護者、関係者などの情状を集めることになります。

ですから、刑事事件の弁護士は限られた時間で成果を出さなければならないので、 できるだけ早く委任してほしいと思っています。
刑事事件の弁護士のホームページで「できるだけ早く委任してください」 と書いてあるのは、そのような事情からです。

刑事裁判は弁護士がいないと成立しないので、 刑事裁判を成立させるためだけにいると考えているような弁護人では困ります。
その点は弁護士を選ぶ際に注意してください。

さて、不起訴を目的に刑事弁護をしてきた弁護士ですが、 どうも不起訴は難しいとなると、 今度は起訴後を見据えての刑事弁護となります。

上記データの3の通り、起訴されれば99.9%有罪ですから、 有罪でも罰金や執行猶予つき判決、これを目指すことになります。
つまり、身柄を勾留される実刑にはならないように弁護します。

また速やかに保釈してもらえるような刑事弁護活動になります。

ここでも弁護士だけの力ではどうにもならないことがあります。
身柄を保証してくれる人がいなければ保釈も難しくなりますし、 被告人自身が否認し続けていても保釈は難しいでしょう。

ですからその点も含め、 刑事事件の弁護士には、家族の協力を得られるように家族を説得する、 被告人を説得する力なども必要になります。

まとめ

データから見ると刑事事件の場合、 事件の内容にもよりますが、 常習者でもない限り、 実刑というのは少ないということがわかります。

また、不起訴になることも十分考えられます。

ですから、刑事事件の弁護士は慎重に選んでください。
弁護士がきちんと弁護すれば、起訴猶予になれたもの、 執行猶予がついた刑事事件だったということのないようにしてください。

ただし、弁護士だけですむことではありません。
被疑者・被告人自身、家族などの協力が必要です。

あせらず、あわてず、しかしスピーディーに刑事事件の弁護士を選んでください。

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