遺言書作成と弁護士費用の相場

「遺産争族」というテレビドラマの中で総資産10億円のおじいさんが弁護士に遺言書の作成を依頼している場面が出てきます。

そこでここでは総資産10億円の遺言書の作成を例に、遺言書作成の弁護士費用はいくらか、相場はどれぐらいなのかを考えてみたいと思います。

【遺言書作成が定型の場合】
定型とは、あらかじめ決められた雛形に資産や相続人などを埋め込んで作成する遺言書になります。
この場合の遺言書作成に関する弁護士費用は10万円から20万円程度になります。

しかしドラマの中でおじいさんは、誰に遺産をどのように相続させるかを弁護士と打合せをしながら遺言書の作成を依頼していました。
こうなると定型ではなく非定型になります。

もっとも弁護士に遺言書の作成を依頼するとなるとそれなりの資産をもっている人になりますし、複雑な事情もあると思いますので非定型がほとんどかと思います。

ですからこのテレビドラマのように非定型で遺言書の作成を弁護士に依頼した場合の費用についてここでは深く掘り下げて考えていきます。

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非定型遺言書作成の弁護士費用

非定型の場合は基本的に下記のような表に基づいて弁護士費用が計算されます。

遺産総額 弁護士費用
300万円以下の場合 20万円
300万円を超え、3000万円以下の場合 1%+17万円
3000万円を超え、3億円以下の場合 0.3%+38万円
3億円を超える場合 0.1%+98万円

遺産総額10億円の場合の遺言書作成の弁護士費用

上記の表に従って遺産総額10億円で弁護士に遺言書の作成を依頼した場合の費用を計算してみます。
遺産総額が10億円ですので、計算式は下記の通りとなります。

(10億円×0.1%)+98万円 = 198万円

つまり遺産総額10億円の場合の遺言書作成の弁護士費用の相場は198万円になります。
ただし話はこれだけでは終わりません。

テレビドラマでは弁護士と何回も打合せをしています。しかも弁護士事務所の中ではなく公園や喫茶店という外での打ち合わせです。
となると弁護士にも日当が発生する可能性があります。
そこでさらに弁護士費用の中でも大きな割合となる可能性がある日当についても考えてみます。

打合せ1回(日当)の弁護士費用の相場

弁護士費用の中でも日当は大きく膨らむ可能性がありますので注意が必要です。
まず多くの弁護士は依頼された事件の打合せの場合、弁護士事務所内での打ち合わせであれば何回かは費用に含まれています。

ですから遺言書の作成に関する打合せを弁護士事務所内で行うのであれば1回90分以内で3回までは無料などのように、時間と回数を規定している弁護士が多いです。

しかしこのドラマの場合のように、公園や喫茶店、病院などに弁護士を呼び出して打合せをする場合には、基本的に日当という費用が別途かかります。

日当はピンキリですが、打合せ場所がタクシーで1万円1時間程度で移動できる距離と仮定して、 弁護士が事務所を出て事務所に帰ってくるまでの拘束時間を3~4時間程度だとすれば、日当は3万円~5万円程度が相場かと思います。

ドラマが全10話で10回の打合せとすれば、日当は下記のようになります。ついでに交通費も計算しておきました。
(ドラマ内の弁護士は高そうですが、ここでは一般的な半日5万円としています)

日当:5万円×10回 = 50万円
交通費:往復2万円×10回 = 20万円

その他に戸籍、住民票、登記事項証明書、固定資産評価証明書などを取得する際の実費、弁護士に払う手数料などが発生しますが、これはそれほど高額になることもありませんので、ここでは省きます。

最後にこの遺言書を公正証書遺言にすると思いますので、公証役場に支払う手数料を計算します。
計算式は省きますが遺産総額が10億円ですと公正証書遺言を作成する場合の手数料は24万9000円(2015/11/2)になります。

資産総額10億円なら遺言書作成の費用は約300万円

今までの費用を合計してみると以下のようになります。
非定型遺言書作成の弁護士費用:198万円
遺言書作成のための日当 :50万円
打ち合わせのための交通費:20万円
公証役場へ支払う手数料 :24万9000円
合 計 :292万9000円(約300万円)

非定型遺言といっても、かなり複雑な遺言になるとこれ以上となることもありますが、遺産総額10億円の場合の遺言書作成にかかる費用は約300万円と考えておいてよいかと思います。

ちょっと待ってください!
話はこれだけでは終わらないのです。この作成した遺言書の内容通りに遺産分割を執行してもらうために遺言書の中で弁護士を遺言執行者と定めた場合にはさらに弁護士費用がかかります。
ですので、この遺言書の内容に従って弁護士に遺言の執行を依頼した場合の弁護士費用も次のページで考えてみました。
詳しくは遺言執行の弁護士費用のページをご覧ください。

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