未払い残業代請求の弁護士費用を調査

未払い残業代請求の弁護士費用の相場をネットで調べてみました。
その結果を公開するとともに、着手金無料と着手金ありの場合でどちらが得かなどをわかりやすく解説します。

未払い残業代の解決には交渉、労働審判、裁判の3パターンがあります。 最初は交渉の場合の弁護士費用を調査しました。

ネットで探すと未払い残業代を交渉で和解できた場合の弁護士費用で最も多いのは、着手金無料、成功報酬24%(税抜き)でした。

特にネット広告を積極的に行い集客に力を入れている法律事務所の弁護士費用体系は、着手金無料、成功報酬24%~30%の間でした。
ですから、一般の消費者がネットで普通に未払い残業代請求の弁護士を探すと、ほとんどがこの弁護士費用体系の弁護士を見つけることになります。 そしてこの弁護士費用体系が一般的な体系なのだと思ってしまいます。

しかし実は今でも多くの法律事務所が使用している弁護士費用体系は旧報酬体系なのです。
ですから、昔ながらの旧報酬体系と「着手金無料、成功報酬24%」を比較してどちらが高いか安いか比べてみました。

未払い残業代請求額が300万円以下で交渉で解決なら弁護士費用は同じ

結論から言います。多くの弁護士が今も使用している弁護士費用の旧報酬体系と比べ、未払い残業代請求額が300万円以下であれば「着手金無料、成功報酬24%」でも弁護士費用は同じになります。

旧報酬体系では請求額が300万円以下の場合は、着手金は請求額の8%、報酬金は獲得額の16%となってます。
ですから未払い残業代が300万円以下ですと弁護士費用は合計で24%となり「着手金無料、成功報酬24%」と同じになります。

つまり未払い残業代請求額が300万円以下であれば普通の法律事務所が使用している旧報酬規程でも着手金無料、成功報酬24%でも同じ弁護士費用になるということです。
しかしこれは交渉で解決できた場合であり、労働審判の場合は報酬体系も変わりますので注意が必要です。
そこで以下では労働審判での弁護士費用を比較してみました。

労働審判で未払い残業代請求額した場合の弁護士費用

労働審判で未払い残業代を請求した場合の弁護士費用を比べる前に、未払い残業代をいくらとして設定して計算するかを考えたいと思います。
未払い残業代の請求額は一般に100万円から200万円が多いと言われています。
ですから以下では、未払い残業代請求額を150万円として計算したいと思います。

ネットで調べると労働審判で未払い残業代を獲得できた場合の弁護士費用で多いのは「着手金無料、報酬金27%から35%」です。
旧報酬規程が着手金8%+報酬金16%の合計で24%ですから、労働審判の場合はネットでよく見かける弁護士の方が旧報酬規程より割高となります。

ただし未払い残業代請求額を150万円とした場合、旧報酬規程の場合は着手金が12万円となり、弁護士に依頼する時点で12万円のお金を支払う必要があります。
着手金無料の場合は、その時点で支払う費用はありませんので、その負担は軽いかと思います。

結論としましては、労働審判になった場合は「着手金無料、報酬金27%から35%」の方が旧報酬規程よりは弁護士費用の総額は高いが、 未払い残業代を回収する以前に着手金として支払う必要がないのでその分の負担は軽い、ということになります。
つまり着手金無料の弁護士の方は初期費用を心配する必要がないということです。

訴訟の場合も労働審判と同じ

訴訟になると着手金無料の法律事務所の成功報酬額は27%から40%程度まで上がります。
ここでは「訴訟の場合は着手金無料、成功報酬30%」と旧報酬規程とを比較してみたいと思います。

未払い残業代の回収額が150万円の場合

未払い残業代の回収額が150万円の場合は、
旧報酬規程では、手金12万円、報酬金24万円、合計36万円となります。
着手金無料、成功報酬30%では、着手金0万円、報酬金45万円、合計45万円と旧報酬規程より9万円も高くなります。
ですから、未払い残業代が150万円の場合は、旧報酬規程の方がお得と言えます。

つまり訴訟まで発展しそうな場合も審判と同じく旧報酬規程の弁護士費用の方が安くなります。

交渉で解決できる場合は着手金無料も旧報酬規程も弁護士費用はほぼ同じですが、労働審判、訴訟になると旧報酬規程の方がお得となります。

着手金無料と旧報酬体系の違い

未払い残業代支払い請求において着手金無料と旧報酬体系の違いは、ずばり依頼時に着手金を支払う必要があるかどうかによります。

成功報酬は、着手金無料でも旧報酬体系でも残業代が回収できた場合のみに発生する費用ですのでパーセントの違いはありますがどちらも成功報酬という意味では同じです。

成功報酬の旧報酬規程は16%ですが、着手金無料の弁護士は24%から35%と高めに設定されているのが一般的です。
つまり着手金無料の弁護士の費用体系は、着手金を無料とするかわりに成功報酬を高めにいただきますよ、という体系になっているのです。

ただしこれは請求する未払い残業代の金額だけを見た場合で、次では未払い残業代の証拠書類の有無なども考慮して考えてみたいと思います。

証拠書類が揃ってない

未払い残業代請求を交渉で行うのと労働審判、訴訟で行うのでは、証拠書類をどの程度そろえる必要があるかなどで大きく異なります。
証拠書類を用意するのは未払い残業代を請求する側にあります。
ですから十分な証拠書類がなければ労働審判、訴訟で勝つのは難しくなります。

しかし、交渉なら労働審判、訴訟を起こすほどの証拠は必要ありません。
タイムカードとは別にご自身でつけている出退勤記録簿、時間記録のある日記、就業時間を確定できる電子メールでも交渉できます。

ですから証拠書類があるかどうかという点も、着手金無料の弁護士がいいのか、普通に旧報酬体系の弁護士がよいのかの判断材料になります。

金額と証拠書類

そもそも未払い残業代の請求額が125万円以下の場合は、着手金無料、成功報酬24%の方が証拠書類が揃っていようと証拠書類が不十分でも弁護士費用はお得となります。

逆に請求する未払い残業代が高額で証拠書類などが揃っていて回収できる確率が高いのであれば、着手金が無料でなくても着手金を支払う旧報酬体系の方が弁護士費用が安くなります。

難しいのは未払い残業代の請求額が高額になるが、労働審判で話がまとまるかどうかの証拠書類が不十分な場合です。
この場合は複雑になりますの、高額請求で証拠書類が不十分な場合のページで詳しく検討してみたいと思います。

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