私は、弁護士と委任契約を結ぶ際は、弁護士と顔を合わせ十分な法律相談をした上で、その弁護士が自分に合った弁護士か、弁護方針は自分の期待するものかなどを判断してから、委任契約を結ぶことをオススメしています。

逆な言い方をすれば、弁護士と会うことなく委任契約は結ばない方がいい、ということです。

弁護士費用は高額になります。

気軽に依頼すべきものではありません。

ですから弁護士と面談する、という点に重きを置いているのです。

それにはきちんとした理由があります。




債務整理事件での問題

日本弁護士連合会が提示しているルールに「債務整理の弁護士報酬のルールについて」というのがあるのをご存知でしょうか。
このルールは、2021年4月には失効しますので、日弁連のサイトに掲載されているうちに、一度ご覧になることをオススメします。

このページは以下のような書き出しから始まっています。

弁護士に事件を依頼するときの報酬額には一律の基準はありません。
それぞれの弁護士が自分の報酬基準を持っています。その基準にしたがって、具体的な報酬額を依頼主との協議により自由に取り決めることができます。

しかし、債務整理事件とこれに伴う過払金請求事件に関しては、これまで一部の弁護士に不適切な事件処理や報酬の請求を行う例が見られました。そこで、日弁連は、2011年2月の臨時総会で、一定の範囲の債務整理事件における弁護士報酬の上限を定めるなどのルール「債務整理事件処理の規律を定める規程」を定めました。2011年4月1日以降に弁護士が受任した債務整理事件は、このルールにしたがうことになります。

つまり、自由にやっていいいとしていたが、一部の弁護士に不適切な事件処理や報酬の請求を行う例が見られたので、ルールを決めた。ということです。




取り決められたルール

1.受任弁護士自らが行う個別面談による事情聴取の原則義務化
弁護士は、依頼主と会わずに債務整理事件の依頼を受けてはいけないのが原則です(弁護士と会って依頼をするのが原則です)。
原則として、受任する弁護士が自ら個別面談をして、事件の依頼主の事情を聴かなければなりません(規程第3条)。

ルールの最初に書かれているのが、原則として、受任する弁護士が自ら個別面談をして、事件の依頼主の事情を聴かなければなりません。というルールです。

おそらく、電話や郵送で委任契約を結んでいるのが、一部の弁護士の不適切な事件処理や報酬の請求につながった、と考えているのだと思われます。

一般の方は弁護士というだけで信用します。

ですから、どんな法律事務所か、どんな弁護士かもわからず、過払い金返還請求の広告を見て、電話をかけ面談せずに依頼してしまうのです。

そこが、問題を引き起こした原因ではないかと私は考えます。

そしてそのために、問題を引き起こさないように、債務整理事件とこれに伴う過払金請求事件では、受任弁護士自らが行う個別面談による事情聴取の原則義務化というルールを決めたのだと思います。

このルールの存在が、私が委任契約の前に弁護士との面談を勧める大きな理由となります




債務整理事件処理以外は自由

残念ながら「受任弁護士自らが行う個別面談による事情聴取の原則義務化」のルールは、債務整理事件処理の場合だけで、その他の事件は原則自由です。

ですから、弁護士と面談せず、電話と郵送で委任契約が結べます。

となると、私が懸念するのは、また一部の弁護士に不適切な事件処理や報酬の請求を行う例が見られるようにならないか、という点です。

ですから私は、債務整理に限らず、弁護士と委任契約を結ぶ際は、弁護士と顔を合わせ十分な法律相談をした上で、その弁護士が自分に合った弁護士か、弁護方針は自分の期待するものかなどを判断してから、委任契約をすることをオススメしているのです。

これが私が弁護士と面談してから委任契約は決めた方がいいという理由です。

電話でちゃちゃっと依頼できるのは便利かもしれませんが、弁護士費用は高額になります。

あとあと弁護士とトラブルにならないように、弁護士選びは慎重にお願いいたします。

この記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。

弁護士費用.com を今後ともよろしくお願いいたします。