※この記事は2020年5月27日に書いてます。

このページでは、ネットで弁護士を検索したときに、地元の弁護士と東京の弁護士のどちらが表示されやすいかについて解説します。

あなたは、地方都市に住んでいる方が、グーグルで「交通事故 弁護士」と検索した場合、地元の弁護士と東京の弁護士どちらが表示されやすいと思いますか?

答えを先に言います。

答えは東京の弁護士です。

それを、これから「地方都市・関東圏の地方都市・東京周辺の政令指定都市」と「交通事故・相続」の具体例で解説します。




地方都市の検索結果

地方都市・交通事故の場合

東京から500Km以上離れている地方都市で「交通事故 弁護士」と検索した結果は以下の通りでした。

1位:東京の法律事務所
2位:地元の法律事務所
3位:東京の法律事務所
4位:東京(支店)の法律事務所

グーグルの場合、検索結果に対して広告がある場合は、最大4つまで検索結果の上部に広告が表示されます。

東京から500Km以上も離れている地方都市で「交通事故 弁護士」と検索しても、交通事故の弁護を全国規模で展開している東京の法律事務所の広告が上部4つのうち3つも表示されています。

地元の法律事務所は、2番目に表示されているだけです。

※東京(支店)の法律事務所は、地元に支店のある法律事務所ですが、今回の調査では全国対応している東京の法律事務所という括りにしております。

交通事故の場合、全国対応の法律事務所が高額な広告単価でリスティング広告をしているため、このように、地方都市で検索しても上部には東京の法律事務所が表示されることとなります。

ところが、「相続 弁護士」で検索すると状況は少し異なってきます。

地方都市・相続の場合

上記の地方都市で「相続 弁護士」と検索した場合の結果は以下の通りです。

1位:地元の法律事務所
2位:東京の法律事務所
3位:ポータルサイト
4位:地元の法律事務所

相続問題は調停になる可能性があるためか、東京の法律事務所は地方都市まで広告を出していないようです。

結果として上位4社のうち2社が地元の法律事務所ということになりました。

では、東京から150km以内の関東圏の地方都市ではどうなのかということを、次に見ていきたいと思います。




関東圏の地方都市の検索結果

関東圏の地方都市・交通事故の場合

1位:東京の法律事務所
2位:東京の法律事務所
3位:東京の法律事務所
4位:東京(支店)の法律事務所

関東圏になると俄然、東京の法律事務所が優勢となります。

検索結果の上部4社は全て東京の法律事務所ということとなりました。

地元の法律事務所も広告を入れていると思いますが、広告単価競争で負けているようです。

では、「相続 弁護士」の場合はどうでしょう。

関東圏の地方都市・相続の場合

1位:東京の法律事務所
2位:ポータルサイト
3位:地元の法律事務所
4位:東京の法律事務所

関東圏の地方都市の場合、相続でも東京の法律事務所が優勢であることに変わりはありませんが、3位に地元の法律事務所が食い込むなど健闘しています。

相続の場合、交通事故ほど広告単価は高くありませんので、地元の法律事務所が上位4社にもっと食い込める可能性はありますが、東京の法律事務所と広告に関しての感覚が違うためか、あまり高額な単価で広告を入れていないように思われます。

そしてその結果、広告表示順番で負けている可能性があります。

最後に東京から30km圏内の政令指定都市の結果を見ていきたいと思います。




東京周辺の政令指定都市の検索結果

東京周辺の政令指定都市・交通事故の場合

1位:東京(支店)の法律事務所
2位:東京(支店)の法律事務所
3位:東京(支店)の法律事務所
4位:東京(支店)の法律事務所

東京から30km圏内となりますと、交通事故に力を入れている東京の事務所の支店が開設されていることが多く、上位4社とも東京の法律事務所となりました。

東京周辺の政令指定都市の地元の法律事務所の場合、全国対応の事務所や交通事故に力を入れている事務所もあるのですが、いかんせん東京の交通事故に力をいれている事務所に広告単価競争で負けているように思われます。

最後に東京周辺の政令指定都市の相続の場合を見ていきます。

東京周辺の政令指定都市・相続の場合

1位:東京の法律事務所
2位:東京(支店)の法律事務所
3位:ポータル
4位:東京(支店)の法律事務所

東京から遠く離れている都市では、相続では地元の弁護士が検討していましたが、30km圏内となると、東京の法律事務所の優勢は変わらず、地元の法律事務所はネット検索の広告競争で負けています。

全国展開や広告に力を入れている東京の法律事務所は、効率的に稼げる分野に絞って広告展開しています。

ですから、総合法律事務所に比べ広告の効率はよくなります。

地方の総合法律事務所は、そのような事務所と真っ向勝負でネット広告合戦をするのは難しいと思います。

地方の総合法律事務所の場合、広告戦略をきちんと練らないと広告の効率は悪くなりますので、ネット広告をする場合は戦略が重要となります。

今回は、ネット広告に絞って調査しましたが、他の切る口でも調査してみたいと思います。

この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。





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