23の裁判例に基づき不倫の慰謝料の増減をわかりやすく解説いたします。

このページを読めばどんなケースで不倫慰謝料が増額されるのかがわかります。

※不倫の慰謝料の増減を動画でも解説しています。

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不倫の慰謝料とは?

慰謝料とは、精神的苦痛に対する損害賠償のことをいいます。

この精神的苦痛が大きければ慰謝料は高くなります。

逆に精神的苦痛が小さければ慰謝料は安くなります。

不倫により結婚生活が破たんすればその精神的苦痛は大きいと思われます。

ですから、不倫慰謝料の相場は、離婚していなければ「50万円から100万円」、離婚したら「100万円から300万円」となるのです。

また、その精神的苦痛を負わせた原因が、配偶者より不倫相手の方が大きければ不倫相手に対する慰謝料は高くなります。

配偶者の方の原因が大きければ、不倫相手に対する慰謝料は安くなります。

では具体的にどういう場合に相場の下限に近い慰謝料になるのか、または相場の上限に近い慰謝料になるのか、さらに相場を超える慰謝料になるのかを裁判例を基に考えていきたいと思います。

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夫の不倫相手への慰謝料請求(離婚せず)の場合

離婚せず同居し婚姻関係を継続する場合の不倫の慰謝料の相場は50万円から100万円ほどです。

ではどのような場合に下限の50万円になるのか? どのような場合に上限の100万円になるのかを具体的な裁判例で見ていきます。

不倫慰謝料が下限の50万円となった判決

裁判例1.夫が職場の女性と不倫、夫が上司で不倫に主導的な役割をしたため、不倫相手の女性の慰謝料は50万円となった。

裁判例2.婚姻期間が3年未満で不貞の回数も3回と少ないため、50万円となった。

不倫慰謝料が上限の100万円となった判決

裁判例3.夫が職場の上司の女性と不倫、上司の女性が不倫に主導的な役割をしたため、不倫相手の女性の慰謝料は100万円となった。

裁判例4.婚姻期間が10年以上で不貞期間も2年以上と長いため、100万円となった。

不倫慰謝料が上限の100万円を越えた判決

裁判例5.不倫相手が夫の子を出産したケースで、慰謝料は120万円となった。

裁判例6.不倫相手が夫の子を出産したケースで、慰謝料は150万円となった。

夫の不倫相手が夫の子を出産するということは、妻にとっては精神的苦痛が増大するため、相場の100万円を越えた判決になったと思われます。

裁判例7.一旦中断後も不倫復活、妻がうつ病になる、さらに不倫相手が家族にいやがらせをしてきたため、150万円となった。

不倫しないと約束したのに破って不倫を再開した。妻が病気になる。家族にいやがらせをする。などした場合は、相場の上限を超えることがあると考えられます。




夫の不倫相手への慰謝料請求(離婚した)の場合

不倫が原因で離婚した場合の不倫の慰謝料の相場は「100万円から300万円」といわれています。

ではどのような場合に下限の100万円になるのか? どのような場合に上限の300万円になるのかを具体的な裁判例で見ていきます。

不倫慰謝料が下限の100万円となった判決

裁判例8.交際当初は結婚しているとは知らなかった。ただし結婚していると知ってからも不倫をやめられなかった。100万円の判決。

裁判例9.離婚予定だと信じていた。つまり不倫相手の元夫に騙されていたため100万円となった。これが完全に騙されていれば慰謝料無しになるケースもあると思いますが、このケースの場合、離婚予定とは言われていても不倫相手は妻と一緒に暮らしているなど、不自然な点が多く、完全に騙されていたとは言えないということで慰謝料が認められた

裁判例10.離婚原因は不倫以外にも考えられることから100万円の判決となった。

不倫慰謝料が上限の250万円~300万円となった判決

裁判例11.不倫相手の女性に夫と別れるように再三要求しても別れなかった。

裁判例12.不倫が離婚の決定的な原因である。

裁判例13.訴訟後も別れない。夫も妻と離婚し不倫相手と結婚するつもりである。

上記の3例のように、不倫が離婚の主な原因となった場合は、上限の慰謝料の判決が出ると思われます。

不倫慰謝料が上限の300万円を越えた判決

裁判例14.不倫相手の女性が夫と別れるようにいやがらせをしてきた。

※上記のようにいやがらせをすると、その分、慰謝料は増額される傾向にあると思われます




妻の不倫相手への慰謝料請求(離婚せず)の場合

離婚せず同居し婚姻関係を継続する場合の不倫の慰謝料の相場は50万円から100万円ほどです。

しかし、妻の不倫相手の男性への慰謝料請求の裁判の場合、不倫が認められると上限の100万円となる裁判例が多くありました。

下限の50万円という裁判例は見つけることができませんでした。

※不倫が認められないという裁判例は見つけることができましたが、不倫が認められると100万円というのが多くありました。

不倫慰謝料が100万円となった判決

裁判例15.妻の方が不倫に積極的でも100万円の判決。
※不倫相手の女性への慰謝料請求の場合は、夫が不倫に積極的なら50万円という判決になりますが、不倫相手の男への請求の場合、妻が積極的でも100万円の判決となっています。

裁判例16.慰謝料を請求された不倫相手の男性が、夫に対し「美人局じゃないか」と罵倒したとして、100万円の判決。
※先にも書きましたが、相手を非難したり、相手にいやがらせをすると慰謝料増額の要因となります。

不倫慰謝料が上限の100万円を越えた判決

裁判例17.妻が不倫相手の子を妊娠(堕胎)、慰謝料150万円。
妻が不倫相手の子を妊娠するということは、夫にとっては精神的苦痛が増大するため、相場の150万円を越えた判決になったと思われます。

裁判例18.一度不倫関係を解消する約束、その後復活、慰謝料150万円。
※不倫関係を解消する約束をしたにもかかわらず、不倫を再開させると慰謝料は増大される可能性があります。

裁判例19.妻が2度も不倫相手の子を妊娠した、しかも20年以上も不倫していた。慰謝料240万円。

まとめ(3)

妻の不倫相手の男に対する不倫慰謝料の相場は、離婚せずに同居なら100万円。

ただし、妻が妊娠した場合や一旦不貞関係の解消を約束した後に不倫を復活させた場合などは、100万円をこえることもあります。




妻の不倫相手への慰謝料請求(離婚した)の場合

不倫が原因で離婚した場合の不倫の慰謝料の相場は「100万円から300万円」といわれています。

妻の不倫相手への慰謝料請求の場合、この範囲で決着した裁判例が多かったです。

裁判例20.夫のDVでもともと夫婦関係が悪かったと認められケース。慰謝料120万円。

裁判例21.夫の過去の不貞も離婚原因と考えられるとなったケース。慰謝料140万円。

裁判例22.裁判で肉体関係を否定したが、ウソがばれたケース。慰謝料300万円。
※裁判ではウソをつかない方がよいかと思います。ウソがばれると裁判官の心証が悪くなります。

裁判例23.不倫が離婚の決定的な原因として、慰謝料300万円。

このように、妻の不倫相手の男に対する不倫慰謝料の相場は、離婚した場合は100~300万円となりました。

最後にまとめとして、慰謝料が相場を超えるケース慰謝料が増額されるケース慰謝料が減額されるケースもご紹介いたします。




慰謝料が相場を超えるケース

配偶者が不倫したが、離婚せず同居し婚姻関係を継続する場合の不倫の慰謝料の相場は50万円から100万円ほどです。
判例をみても100万円を超えることはほとんどありませんでした。

ただし、100万円をこえる場合があります。

それは不倫相手が妊娠したり、出産した場合です。

これらのケースの場合、不倫により夫婦関係が破たんしなくても、不倫の慰謝料は100万円を超えています。

例)
夫の不倫相手が出産、妻が相手の女に慰謝料を請求、120万円が認められる。
夫の不倫相手が出産、夫は子どもを認知する。妻が相手の女に慰謝料を請求、150万円が認められる。
妻が不倫相手の子を妊娠、胎児死亡。夫が相手の男に慰謝料請求、150万円が認められる。

夫のケースも妻のケースもともに離婚せず同居で婚姻関係を続けていますが、慰謝料は相場の100万円を超えています。

これは普通の不倫と違い、相手の女が妊娠したり、妻が不倫相手の子を妊娠することは精神的な苦痛が大きくなるからだと思われます。

慰謝料を請求された不倫相手の女性からすれば「子どもまで作らされてなんで慰謝料が高くなるのよ。慰謝料をもらいたいのはこっちの方だ」と思われるかもしれません。

しかし請求する側からすれば、夫の不倫相手が妊娠するということは、単なる不倫とは違い、精神的苦痛が増す要因となるのです。




慰謝料が増額されるケース

慰謝料が増額される場合を解説します。

反省していない
もっとも目につくのは「反省していない。配偶者に対しすごんだ。罵声をあびせた」という理由です。

配偶者から慰謝料を請求されているのに反省していない。配偶者に罵声をあびせる。ということは、配偶者の精神的苦痛が増す。ということかと思います。

ですから、このような場合には相場の上限の金額での判決が出ています。

弁護士が仲介していない場合で本人同士で話し合うと、不倫された妻がののしられたりすることもありますが、裁判ではそういことは慰謝料が増額する要因になります。

いやがらせを受けた
「配偶者にいやがらせをした」という理由です。
不倫相手が自宅に電話をしてくる。手紙を送る。このようなケースです。

これも配偶者の精神的苦痛が増す行為ですので、慰謝料が高めになると思います。

病気になる
不倫をされ妻がもしくは夫がうつ病になる。というケースです。
この場合も比較的高めの金額で判決が出ています。

ただし、うつ病の原因が不倫かどうかは争われます。
また、不倫をされた配偶者だけでなく、娘が精神的に病気になったなどの場合も高めになるようです。

別居、離婚
婚姻関係は継続するが別居する。もしくは離婚した。という場合は慰謝料は高くなります。




慰謝料が減額されるケース

慰謝料が減額されるケースを解説します。

配偶者に請求していない
離婚せずに同居し婚姻関係を継続する場合、配偶者には慰謝料は請求せず、不倫相手にだけ慰謝料を請求するケースが目立ちます。
ただしこのように配偶者に慰謝料を求めていない場合は、不倫相手に対する慰謝料の減額要因になります。

例えば請求額100万円だけど配偶者に慰謝料を請求していないので50万円。というような感じです。

不倫は共同不法行為ですので、どちらか一方だけに請求してもよいのですが、不倫相手だけに請求しているケースでは減額要因となっているようです。

配偶者から慰謝料をもらっている、放棄した
配偶者から不倫の慰謝料をもらっている場合は、その分を減額されます。
離婚を前提に別居する場合や離婚した場合は、離婚調停や離婚裁判で不倫の慰謝料を争うっていることが多く、不倫の慰謝料を配偶者からもらっている場合は、その分が差し引かれることとなります。

例えば、慰謝料は300万円、ただし離婚の際に元夫が元妻に150万円支払っているので、不倫相手だった女の慰謝料は150万円というような判決です。

また、もらっていなくても離婚の際などに不倫の慰謝料を放棄している場合なども不倫相手の慰謝料は減額されます。
ですから離婚した場合の不倫慰謝料の相場は「100万円から300万円」といわれていますが、不倫相手だけを訴えた裁判で300万円支払え、という判決はあまり多くありません。

結婚しているとは知らなかった
結婚しているとは知らなかった場合は減額要因となるようです。
ただし、結婚しているのを知ってからは、完全に関係を絶たないと減額幅は小さくなります。

すでに婚姻関係は破たんしていた
不倫でよく聞く言い訳です。

DVとかで婚姻関係破たんを訴えるケースは多いですが、減額はされても慰謝料ゼロというのはかなりハードルが高いと思われます。

不倫の慰謝料が増減するケースをみてきましたが、いかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

弁護士費用は高額になります。
慎重に弁護士を探してください。




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