全国100法律事務所の遺産分割調停の弁護士費用を調査しましたので結果を報告いたします。

弁護士費用の相場ってどれぐらいでは、恣意的にならないように客観的なデータの収集に努めております。

今回は全国100の法律事務所をGoogleのネット検索を使い調査しました。

調査時期は、2020年1月18日です。

調査方法はネットで各法律事務所のホームページの弁護士費用のページの表記を確認し調べております。

※1.調査にあたっては、弁護士検索サイトは使用しておりません。なぜなら、弁護士検索サイトの表記に関しては各法律事務所の責任の所在がはっきりしないためです。ですから各法律事務所が運営しているホームページをひとつひとつ開きデータを収集しました。

※2.細かな部分まで細分化すると傾向がまとめられないため、少数ではありますが、例えば報酬金の場合、300万円以下16%、300万円を超え3,000万円以下の場合10%+18万円、3,000万円を超える場合6%+138万円と、旧報酬規程では3,000万円から3億円、3億円を越えるという区分がありますが、そこを3,000万円を越えるとまとめている法律事務所も旧報酬規程としてこのデータではまとめております。

旧報酬規程通りは35社

着手金、報酬金ともに旧報酬規程を採用していた法律事務所は35社(35%)でした。

着手金、報酬金ともに旧報酬規程を採用している法律事務所は、ほとんどが旧報酬規程の算定表通りの区分で、3,000万円を越えるなどのように3,000万円から3億円、3億円を越えるが明記されていないということはありませんでした。

また、特定地域の法律事務所だけに旧報酬規程が多いという偏りはなく、全国的にまだ旧報酬規程の法律事務所が多くありました。

さらに旧報酬規程を採用している法律事務所の特徴として、争いのない部分は3分の1の規定を表記している法律事務所が見受けられました。

これは着手金、報酬金ともに旧報酬規程を採用している法律事務所の大きな特徴で、着手金を固定額にしている法律事務所では見られない特徴です。

着手金固定の分布

着手金固定の法律事務所の着手金の分布は下記の通りです。

20万円:9社
30万円:25社
40万円:3社
50万円:3社

残りの25社は、10万円から60万円などのように範囲を指定している場合や、2~4%などの独自の比率で着手金を表示していました。

もっとも多いのは着手金30万円で、中心価格帯は30万円といえるかと思います。

また、着手金が旧報酬基準ではない法律事務所の場合、争いのない部分は3分の1の規定が表記されている法律事務所はありませんでした。

報酬金のパーセントの分布

報酬金が獲得遺産額の何パーセントかという分布は下記の通りとなりました。

経済的利益の10%:29社
着手金は旧報酬規程通りではないが報酬金は旧報酬規程:14社
経済的利益の5~8%の範囲内:6社
経済的利益の15%以上:2社
経済的利益の10%+20~30万円の範囲内:3社

残り11社は、経済的利益の2%から25%の範囲内で、2~10%、10%~25%など事務所によって様々で、おそらく獲得遺産額が少ないと比率が高く、獲得遺産額が高いと比率が低くなるとは想像できますが、まとめることができませんでした。

基本的に3割近くの法律事務所が経済的利益の10%としていました。

遺産分割の弁護士費用のまとめ

着手金、報酬金の組み合わせのパターンとしましては以下の通りとなりました。

旧報酬規程通り:35社
着手金18万円、報酬金10%:1社
着手金20万円、報酬金10%:5社
着手金25万円、報酬金10%:1社
着手金30万円、報酬金10%:15社
着手金40万円、報酬金10%:1社
着手金50万円、報酬金10%:2社
着手金20~50万円の範囲内、報酬金は旧報酬基準:14社

傾向としましては下記の3タイプに分けることができると思います。

旧報酬基準ベース:35%

着手金固定は20~50万円の範囲内の任意の額で報酬金は経済的利益の10%:35%

着手金固定は20~50万円の範囲内で報酬金は旧報酬基準ベース:14%

残りの14%は着手金は固定額なのですが、報酬金のパーセントが旧基準でも経済的利益の10%でもないケースがほとんどで、分類できませんでした。

弁護士費用は自由化されていますので、各法律事務所で自由に決めてよいのですが、大きく分けると旧報酬規程ベース、着手金固定で報酬金は経済的利益の10%の二つが主流といえるかと思います。